縁あって寄稿者に加わることとなり、投稿者名をどうするか悩みましたが、長年使い慣れたハンドルネームで行くことにしました。
ハンドルネームなんて長らく耳にしていませんが、死語ではないですよね?

皆様、「EPROM」というものをご存じでしょうか。
スーファミ時代、ROMチップにプログラムデータを書き込んでデバッグ用の基盤に差し込み、カセットの代わりに本体に差し込んでデバッグしておりました。一回書き込んで終わりではお金がかかって仕方ありませんので、再利用できるものを使います。
で、この「EPROM」。「Erasable Programmable Read Only Memory」の略称で、メモリチップの上に丸い窓がありまして、ここに紫外線を照射し続けていると書き込まれたプログラムデータが消えて再利用できます。
当時これ1つで4Mbit。8Mbit物の開発をしていたので2個づつ消費していくことになり、なんだかんだでかなりの数が必要でした。
クライアントへ提出するにもこの「EPROM」に書き込んで渡しておりました。
接続端子が折れて使えなくなったり、何度消してもちゃんと消えてなかったりと、いろいろあったものです。

ついでに開発機のお話も少し。
開発には「IS-DEBUGGER」なる機材が必要でした。これをパソコンにつないで使っていたのですが、なぜか当時のデファクトスタンダードだったNECのPC-98シリーズではなく、富士通のFMR-50を使わなければならなかったのです。
このデバッガー本体も高かったし、わざわざ普段使いもしないFMR-50も用意しなければならないで台数が回って来ず、使いまわして制作していた時期があります。今思えば、本当にFMR-50じゃないと使えなかったのか疑問ですが。
次作のころには、クライアントがどこからか別のデバッガーを調達してきまして、これはちゃんとPCー98で使えましたし、安価で手に入ったようで開発者全員に行き渡りましたので、ぐんと楽になりました。
「IS-DEBUGGER」がプログラム開発用、この他にグラフィック製作用に「IS-CHARACTER」、サウンド製作用に「IS-SOUND」がありました。
「IS-CHARACTER」ではデジタイザーという入力機器で描いていました。タブレットの前身と思っていただければいいです。
これが操作盤に磁気を発するものでして、不用意にこの上にお財布を置いてしまうと、当時磁気読み取り式だったカード類の記録が消えてしまいます。これを何度かやってしまった方がおりました。
「IS-SOUND」は「News Workstation」がないと出来なかったのか、それとも1台は「News Workstation」を買わなければならなかったので音開発に回したのか、その辺の事情を忘れましたがこのセットで使っていました。
この「News Workstation」ってSONYのなんですが、スーファミの外部ユニット開発にSONYが噛んでいたって話と繋がってるのかなと、今では思ってみたりします。

デバッグといえば、スーファミの初期型でしか出ないバグなんてのもありました。
初期型かどうかの見分け方は、本体を裏返してゴム足の数が4つだと初期型、2つだと後期型になります。
会社で用意したものがすべて後期型でしたが、幸い私は発売日に購入しておりましたので、私物を持ち込んでテストしておりました。何本か抱き合わせでソフトを買わさせられたのも良い思い出。。。ということで。

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