コンピュータゲーム業界に入って初めての仕事が「PC-Engine CD-ROM2」向けソフトの制作でした。
まだまだディスクベースでの開発がメインな中、640MByteも記録できるメディアで供給するのですから、開発機もその容量を扱えるものでないといけません。
ということで、CD-ROM2開発には正式名称は分かりませんがコンテンツと呼んでいたタワー型の機材が使われました。後にかなりコンパクトになったそうですが、私が扱った時は高さ1mほどあったでしょうか。
当時はまだハードディスクが出始めたころで、20MByteのユニットで10数万円しておりましたが、この機材にはギガバイトクラスのハードディスクが内蔵されていました。いったい、1台当りいくらしたんでしょう。
そんなものですから提供されたのは1台だけ、メイン担当者とグラフィックその他を担当していた私とで活動時間をずらして制作しておりました。2交代制ってやつですね。

制作物の提出は8mmビデオカセットだったと記憶しております。コンテンツにカセットユニットも付いていますので、そこに差し込んでデータ転送し、エラーチェックをすることになりますが、この作業で数時間掛かりました。
いつエラーが出て中断されるかわかりませんので、泊まり込みで仕上がるまで待っていたものです。

PC-Engineで使われていたCPUが6502系の8bitCPU。スーパーファミコンで使われていたCPUが65186系の16bitCPUで、6502系の後継になります。
この関係でアセンブラの命令セットなどがそのまま継承されていますから、PC-Engine開発での経験がスーパーファミコン開発時に役立ちました。
いやはや、過去の経験がどこで生きるか、分からないものです。

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