身に覚えのないことについて

先日、選挙運動をしている某党の候補者が「本人でございます!!」と言って、道行く人に握手をしていた。

炎天下なのに小走りで大変そうだなぁ・・・などとガリガリ君を食べながら思っていたら、こちらの方へ走ってきた。

「どうか!どうか、宜しくお願いします!」


本当は、期日前投票で違う人に入れてしまってるんですけどね。


「えぇ、あぁ、頑張ってください〜」などと笑顔で返してしまったことには別段罪悪感を感じることはなかったが、もしかすると「ごめんなさい、既に違う候補に入れてしまったんです」と正直に言うべきであったのであろうか。

どちらが正しかったのかは甚だ疑問である。




さて、結構前の話。


TVを垂れ流しにしながら、ベッドに転がりスマホをいじっていたら、いきなり誰かに名前を呼ばれた。


ドキッとした。

部屋には独りっきりで、自分の名前を呼ぶ人などいるわけがない。


もしや、怨霊、魑魅魍魎の類か?


長年住んでいるこの部屋。

妙に安いし、契約するときも不動産屋は唇を歪めて笑ってたし・・・。

もしかすると瑕疵物件をつかまされたのかもしれない。


よくよく考えると、夜中にミシッというラップ音が聞こえたり、妙な気配を感じたこともある。


そう思うと心なしか天井にあるシミが人の顔のように見えてきた。





と、また名前を呼ばれた。

ハッと声のする方を見ると、声の正体はTVであった。

何だTVか・・・ビックリさせやがって・・・。


と、TVを見ていると。

「逮捕されたのは、○○○○容疑者、30歳」

あろうことか、自分と同棲同名、年齢まで同じ人間が逮捕されたニュースが流れていた。



容疑者呼ばわりされるのは気持ちの良いものではない。


違うチャンネルに変えると、そこでも同じニュースをやっていた。

「○○○○容疑者は、××××で・・・」

・・・全く勘弁して欲しい。



後日談ではあるが、彼女のお婆さんがラジオでこのニュースを聞いて、本当に自分が逮捕されたと勘違いをして大変だったという話を聞いた。

悪いことをすると身内だけではない、思いもよらない人にまで迷惑がかかるのだと言うことを、人は認識しなければならない。

もし彼が有罪になって刑期を終え出所したら、往復ビンタくらいさせてもらいたいものである。





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