痛恨の出来事について。

前回、移動手段についての流れに合わせて鉄道の浪漫について熱く語ろうかと思ったが、痛恨の出来事が起こってしまったのでそちらを書くか迷っている。

社会性溢れる記事を提供しようというこのコラム。

本来ならば有益な情報を読者へ提供しなければならず、私事について書くべきではない(知らへんけど)

ここは鉄道浪漫について書くのが正しい選択であろう。



今回は痛恨の出来事でいく、我慢できん。


特に痛みがあるというわけではないのだが、一月ほど前から歯科医に通っている。

痛みが出てきた頃には相当悪化しているという持論のもと、痛みが出る前に治してしまえというわけだ。


さて、そうなるとどこの歯医者に通うのかということがポイントになってくる。

歯科医は当たり外れが大きいというのが持論である。

以前いったビルの上にある怪しい歯医者は、前に歯を抜かれたので論外。

駅前にある寂れた歯医者は怖いので、論外。

消去法により、駅から少し歩いたところにある歯医者に行くことにした。



さて、この歯医者。

外観は明るくて清潔感があるのだけれど、歯医者の腕もそれに違わずいい腕をしている。

元来歯医者嫌いである自分だけど、この歯医者ならば通うことも苦痛でなく、それどころか歯が綺麗になっていくのが嬉しく感じられるほどであった。

今まで通ったことのある歯医者全員が、ヤブ医者に思えてくるほどだ。

高齢のお爺ちゃんなのに、熟練の技というものだろうか。



そんなこんだで、数回通ってもうそろそろ治療も終わりかなぁ・・・と、今朝歯医者に行ってみるとえらい混んでた。

何でこんなに混んでるんだ・・・いつもはそうでも無いのに。

疑問はすぐに解けた。

いつもの歯医者のお爺ちゃんの他にもう一人若い美人の歯医者がいたのである。

誰だって爺ちゃんと女医どちらに治療してもらいたいかと問われれば、女医を選ぶに決まっている。

心なしか、待合室にいる患者はお爺ばっかりだ。



こうなったら、もう花占いの論理である。

好き・・・嫌い・・・好き・・・嫌い・・・好き・・・嫌い・・・花をちぎって占うあれである。

歯医者は二人なのだから、待合室の患者の数から逆算してどちらにあたるか予想することができる。

爺ちゃん・・・女医・・・爺ちゃん・・・女医・・・爺ちゃん・・・女医・・・

この計算ならば十中八九女医にあたる・・・思わずほくそ笑んだ。


これはもう余裕である。

足組をしながら置いてある雑誌を読んだりしてみたり時間をつぶすのみである。

そして暫く経ち名前を呼ばれた。


勝利を確信し意気揚々とドアを開け治療室に入ると、あろうことかそこに待っていたのは見なれた爺ちゃんであった。

足がカタカタカタカタと揺れる・・・一体どこで計算が違ったんだ。

「あれ〜、緊張しないでいいですよ〜」

いや、緊張しているわけではないんですけどね。


チラリと横を見ると、さっき入っていったお爺が女医の治療を受けていた。

歯を削られて痛いはずなのに、顔が全然痛そうに見えない。

そうか、脳内麻薬的な物が分泌されて痛ないねんな・・・知らんけど。


後で知ったことやけど、一人予約なしで来てたオバちゃんがいてその分ズレてしまっていたらしい。

ちなみにこの日の治療は、この世の物とは思えないほど激痛を極めたという。

以上が痛恨の出来事の全貌である。






歯は大切にしましょう。




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