アーケードゲームの歴史その2
〜駄菓子屋からアミューズメントスポットまで〜

前回に引き続き、アーケード業界の歴史を振り返っていきたいと思います。

現在のきらびやかなゲーセンアミューズメントスポットへ移り変わってき始めた1990年初頭は、格闘ゲームのブーム到来の時代でもありました。その火付け役となったのがストリートファイターU(通称ストU)で、その以後は大手メーカーがこぞって格闘ゲームを発売していきました。また、この時登場したNEOGEOシステムによるキャラメイキングを重視した格闘ゲームは、10年近くも時を経た今でも根強い人気があり、現在のイラストやコスプレブーム等にも発展していく事となります。

格闘ゲームという一大ブームの一方で、80年代に勢力を担っていたコミカルアクションものやシューティング(特に横スクロール型)といったジャンルのものが徐々に勢いをなくしていきます。また、新しいゲームが登場する度に発展していく難易度の高さと共に、この辺りからゲーセンの低年齢層化が進んでいきます。特に近代の高難易度を誇るような格闘ゲームを支えていた大多数は学生であり、サラリーマン世代にはとてもついていけない、という状態となりました。この頃が、インベーダーの様な単純に楽しむ事が出来るゲーセンが徐々に姿を消していくターニングポイントだったのかもしれません。

格闘ゲームのブームも頂点を極めた頃、これまでの2Dアクションとは違った3Dによる格闘ゲーム、バーチャファイターが登場します。同じ格闘ゲームでも2Dとは違った楽しみ方が出来る3Dものは発売間もなくブームとなり、格闘ゲームの2大ジャンルとして今なお新作が登場しています。また、この頃から全国各地でイベントや大会が頻繁に行われるようになり格闘ゲームの黄金期と言っても差し支えないでしょう。

そして90年代も後半に入って来ると、格闘ゲームのフィーバーぶりも徐々に落ち着いて来ます。その数年後、格闘ブームに匹敵する大ジャンルが登場します。音楽ゲーム(通称音ゲー)です。音楽ゲームの到来は、これまではアーケード業界の中でも一線級の主役になることのなかった大型筐体をメインとしたもので、新たな大ジャンルとして今なお熱狂的なブームを起こしています。

しかしながら、音楽ゲーム=大型筐体という人気マシンの図式が定着した事により小規模のゲーセンはそのブームに乗ることが出来ず苦しい状態となっていきます。実際、今現在アーケード業界で最前線を行くのは大規模なアミューズメントスポットが大半を占めており、小規模なゲーセンではお客のニーズに応える事が出来るマシンを用意する事ができない状態となります。この事により、昔ながらの街の片隅にあるようなゲーセンは徐々にその姿を消していくことでしょう。時代の流れ、と言えば一言で片付いてしまいますが、古くからのアーケードユーザーにとってはなんともやりきれない思いがします。

アーケード業界がここまで発展してきたのはインベーダー時代からのゲーセンがこれまでアーケード業界を支えてきたためで、数は減ってきても完全にその灯火は消えて欲しくないし、子供の頃から遊んだあの楽しさも忘れたくない、と思います。

(T.N)